【実体験】テニスのフォアハンドが急に打てない!? イップス克服の治し方を公開

フォアハンド急に打てなく…イップス克服法 テクニック

もうね、フォアハンドが怖くて…いつも硬くなってしまう

試合になると急にフォアハンドが打てなくなるんだよ……

わかります、その気持ち。

わたしも全く同じ経験をしました。

当時は「フォアハンドに来ないで」と本気で思ってました。

いったん植え付けられた「怖さ」って、なかなか消せないんですよね。

この記事では、そんな私が急に打てなくなったフォアハンドを克服した方法を、実体験をもとに紹介します。

20年のコーチ実績の経験と理論をもとにまとめています。

どんなレベルの方にも当てはまる内容ですので、イップスから抜け出すヒントとして、ぜひ参考にしてください。

プロフィール
ななめコーチ
ななめコーチ

〇テニスコーチ歴20年以上
〇女子連B・C・Dを中心に指導
「基礎の先に個性が生まれる」を信条に、独自の指導法を配信

フォアハンドが急に打てなくなったときの状況

フォハンドが急に打てなくなった時の状況

アルバイトとしてテニスコーチを始めたのがきっかけで、急にフォアハンドが打てなくなりました。

今思えば、あのときはまさにイップスのような状態だったのかもしれません。

私の場合は、お客様に打ちやすいボールを打たなきゃいけない!というプレッシャーが大きかったと思います。

それまでは、何も考えずにフォアは打てていたのに、本当に突然でした。

はじめは怖いという感覚から始まり、いつしか苦手意識が強くなり、最終的には、フォアのボールをバックで回り込む始末

練習ではある程度打てていたものの、「よしっ、確実に入る」という感覚は全くありませんでした。

そんな暗黒期でも、あるきっかけで苦手意識がスッと消え、今ではフォアハンドが得意ショットの一つです。不思議なものですね。

そのきっかけは「自分を客観的にみる」でした。

テニスでイップスを引き起こす3つの原因

イップスは、心理的な要素に依存すると言われています。

脳からの指令によって体は動きますが、苦手意識がダイレクトに筋肉の硬直を引き起こすのです。

加えて、コーチとしての視点を加えると、原因は大きく3つに分けられます。

  • メンタル
  • テクニック
  • 考え方

それぞれの原因を詳しく解説しますね。

ぜひ、今の自分の状態と照らし合わせてみてください。

メンタル

○○しなければならない!の強制的な思考はNG!

イップスの大半は「失敗をしてはいけない」というようなネガティブ要素からくるのです。

強制的な思考は、不安や焦りを生み、失敗した未来を見る癖がついてしまいます。

「コートに入る気がしない」「私が失敗したらペアに迷惑をかけてしまう」などなど。

また、イップスは実力や経験に問わず、誰にでも起こりうることです。

決して「自分だけが……」と思わないでください

みんな同じ人間だよね!と思ってると、メンタルは安定しますよ。

テクニック

手打ちが不安定を生み、成功イメージを描きにくくなる

イップスの原因には、スイング時の体の使い方も関係しています。

大事に行こうとするほど、ラケットに近い手や腕に意識が向きやすくなります。

結果として、手打ちとなりショットが定まらず、余計に不安を募らせるのです。

下半身始動のスイングを身につければ、安定したショットを打てるようになります。

下記の記事で下半身始動のスイングについてまとめていますので、「私のことかも」と思ったら、ぜひ読んでみてください。

考え方

完璧主義ではなく6割思考がベスト

自分では気づきにくいですが、完璧主義者である可能性が高いです。

完璧主義は、0か100かの思考になりやすく、ほとんどが失敗という認識になります。

結果として、不安が先行し、イップスを引き起こす可能性を高めるのですね。

かくいうわたしも、完璧主義者でした。

これがフォアハンドが急に打てなくなった原因だったと思っています。

おすすめは、6割思考のテニス

私は、6割テニスを取り入れてから、正誤判断にゆとりが生まれて、ずいぶん気が楽になりました。

また、6割思考は、瞬時に切り替えなくてはならないテニスにおいても非常に相性が良いです。

まー、いっか」と考えるだけで、6割テニスに近づけますよ。

【実体験】フォアハンドが急に打てなくなった私の克服方法

急に打てなくなったフォアハンドの克服方法

実際に私が、急に打てなくなったフォアハンドを克服した方法を紹介します。

  • グリップを短く持つ
  • 相手よりも遅いボールで返球
  • 地面に足をへばりつける

技術要素が多いように思いますが、実は心理的要素や考え方とも深くリンクしています。

上記3つを組み合わせられれば、その時にはもうフォアハンドの怖さは消えているはずです。

イップス解決にヒントとして、ぜひ参考にしてください。

グリップを短く持って安定感UP

テニスのフォアハンドに自信が持てない場合は、グリップを短く持つことをおすすめします。

想像以上に効果絶大です。

  • メンタル
    →安心感が生まれ失敗のイメージが消える
  • 技術
    →コンパクトなスイングで安定感UP
  • 考え方
    →プライドを捨てられる

数センチ短く持つだけでOK。

手とラケットに一体感が生まれて、一気に不安を解消してくれます。

打感が手に残り、今までのフォアハンドとはまるで別物の感覚を味わえるでしょう。

相手よりも遅いボールで返球して力みをなくす

フォアハンドに怖さを感じているときは、速い打球を「打ち返さなきゃ」と思いがちです。

ただ、余計な力も入ってしまい、メンタル面にも余裕がなくなります。

打ち返す質の目標設定を下げることで、解決しますよ。

  • メンタル
    →キャパオーバーにならずプレッシャーが軽くなる
  • 技術
    →力みがなくなり、タイミングも安定する
  • 考え方
    →適切な目標設定で余計な情報を遮断できる

相手のボールの勢いを利用する」意識を持つだけで、体が自然にリラックスし、スムーズなスイングを取り戻せます。

地面をへばりつく感覚で手打ちを抑える

テニスでイップスの時は、小手先のスイングになりやすいです。

下半身に意識を向けるためにも、地面に重心を預けるようにしてみましょう。

  • メンタル
    →ふわふわした感覚がなくなり不安が消える
  • 技術
    →下半身始動のスイングを目指せる
  • 考え方
    →体のエネルギーを使ってボールを飛ばす思考になる

イップスの時は、下半身は常に浮いているような状態になりやすく、手打ちに拍車をかけてしまいます。

コツは、足の裏と地面がへばりつくように粘りをだすこと。

下半身始動からのスイング感覚がつかめれば、より安定感を出せるスピンも習得できます。

スピンがかけられれば、コートに入らないといった恐怖が消え、いつのまにかイップスも治っているでしょう。

テニスでイップスと向き合うコツ

テニスでイップスの時は、焦りから目標設定を高くしてしまい、できなくて余計にへこむんですよね。

また、いろんな人の意見を取り入れようとして、余計にごちゃごちゃになったりなどもよくあります。

解決策はこちらです。

  • 周りの意見に左右されない
  • 理想のレベルを落とす

不安な状況だからこそ、選択肢を狭めるのが効果的なのです。

それぞれ解説しますので、ご参考ください。

周りの意見に左右されない

テニスでフォアハンドが急に打てなくなっているときは、周りにすがりたい思いですよね。

周りも、何とかしてあげたいと思うあまり、いろいろなアドバイスを送ってくることでしょう。

しかし、アドバイスした人の言葉が必ずしも合っているとは限りません。むしろ、人によっては逆効果になるケースも多いです。

長いコーチ人生で、アドバイスしたがる人をたくさん見てきました。

その人たちの共通点は、自分の経験に基づいたアドバイスをしており、スポーツ科学的な根拠があるわけではありません。

さらには、それぞれ体の使い方や考え方も違うため、慎重に見極めることが大切ですよ。

大切なのは、自分自身を客観的に見つめて、原因を分析し、自分なりの改善の道を見つけること。

この記事は、スポーツ科学に基づいた「どんな人にも共通する基礎的な考え方」だけをお伝えしていますので、ご安心ください。

理想のレベルを落とす

不安であればあるほど、もっともよいと思うところを目指したくなるのが、人間の性というものです。

しかし、目標が高くて達成できないため、心が折れてしまうのです。

小さな成功を積み重ねて、自信を作るのは、テニスでイップスになったときに脱出方法としてすごく効果的。

例を挙げます。

現状の思考:理想とする速度で、きれいな弾道のボールを打たなければいけない

妥協した思考:まずは軌道を高くして相手のコートに収めよう

わたしはこれを「苦手には苦手なりのイメージを持とう」と伝えています。

決して周りと比較せず、自分の今の立ち位置に見合った目標設定をする。

そうすれば、余計な思考がなくなり、自分で立てた目標に対して、まっすぐ取り組めますよ。

フォアハンドが急に打てなくなったら一度立ち止まってみよう

フォアハンドが急に打てなくなるのは、誰にでも起こりうることです。

私もかつては同じ悩みを抱えていましたが、「自分を客観的に見る」ことで道が開けました。

焦らず、6割思考で取り組むことが大切です。
グリップを短く持ち、遅いボールでつなぎ、地面に足をしっかり感じる──。

その積み重ねが、きっとあなたのフォアハンドを安定させ、自信を取り戻すきっかけになるはずです。

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